HPVワクチン

子宮頸がんとは

子宮頸がんとは子宮頸がんは、近年日本国内で患者数・死亡数ともに増加傾向にあるがんで、特に20~40代の比較的若い世代での発症が増えています。子宮頸がんの95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因とされており、ウイルス感染が発症の大きなきっかけとなります。
HPVは主に性的接触によって感染するウイルスで、非常にありふれた存在です。性交渉の経験がある女性の半数以上が、生涯に一度は感染すると考えられており、誰にとっても決して珍しいものではありません。多くの場合は自然に排除されますが、一部の方では感染が持続し、子宮頸部の細胞に異形成(前がん病変)を生じ、数年から数十年をかけて子宮頸がんへ進行することがあります。
異形成や初期の子宮頸がんは、ほとんど自覚症状がないため、子宮頸がん検診によって初めて見つかることが多いのが特徴です。検診を受けないまま経過すると、気づかないうちに病状が進行してしまうこともあります。
子宮頸がんは、HPVワクチンによって感染を予防すること、そして定期的な子宮頸がん検診によって早期発見・早期治療を行うことで、発症や死亡のリスクを大きく減らすことができるがんです。将来の健康を守るためにも、予防と検診の両立が大切です。

HPVワクチンとは

HPVワクチンHPVワクチンは、子宮頸がんの主な原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防するワクチンです。特に、子宮頸がんの発症に深く関わる高リスク型HPVの感染を防ぐことで、将来的な子宮頸がんの発症リスクを大きく低下させることが期待されています。
HPVは非常に身近なウイルスで、多くの方が一度は感染すると考えられていますが、ワクチン接種により感染そのものを防ぐことが最大の特徴です。すでに感染しているHPVを治療する効果はありませんが、未感染の型に対して高い予防効果があります。

当院でのHPVワクチン接種について

当院では、HPVワクチン接種前に十分な説明とカウンセリングを行い、安心して接種を受けていただける体制を整えています。
接種スケジュールの管理や、副反応への対応も行っております。 HPVワクチンや子宮頸がん予防についてご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

HPVワクチンの種類

現在日本で使用されているHPVワクチンには、主に以下の種類があります。

9価ワクチン

子宮頸がんの原因となるHPVのうち、より多くの型をカバーするワクチンです。子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマなどの予防効果も期待できます。 従来のワクチンと比べ、予防できるHPV型が増えたことで、子宮頸がん予防効果がさらに高まっています。

接種対象・接種時期について

HPVワクチンは、性交渉を経験する前に接種することで、最も高い予防効果が得られるとされています。そのため、定期接種の対象は主に思春期の女性です。

定期接種

小学校6年生~高校1年生相当の女性が対象で、公費(無料)で接種できます。

キャッチアップ接種

過去に接種機会を逃した方を対象に、公費での接種が可能な制度です。対象年齢や期間には条件がありますので、詳しくはお問い合わせください。 なお、性交渉の経験がある方や成人女性であっても、未感染のHPV型を予防する目的で接種する意義は十分にあります。

副反応・安全性について

HPVワクチンの主な副反応は、接種部位の痛み・腫れ・赤みなどで、多くは数日以内に自然に改善します。 そのほか、一時的な発熱やだるさ、頭痛などがみられることがありますが、重篤な副反応は非常にまれとされています。
現在では、国内外で多くのデータが蓄積されており、HPVワクチンの安全性は科学的に確認されています。接種に不安がある場合は、事前に医師が丁寧にご説明いたしますので、ご安心ください。

ワクチン接種後も子宮頸がん検診が必要な理由

子宮頸がん検診HPVワクチンは子宮頸がんの予防に非常に有効ですが、すべてのHPV型を完全に防ぐわけではありません。そのため、ワクチン接種後であっても、20歳以降は定期的な子宮頸がん検診を受けることが重要です。
「ワクチンによる予防」と「検診による早期発見」を組み合わせることで、子宮頸がんによるリスクを最大限減らすことができます。

子宮頸がん検診について